製造業で鍛え上げる確かなビジネス力 ~町工場のイメージを大きく変えようとしている若手社員の本音~_前編

製造業で鍛え上げる確かなビジネス力 ~町工場のイメージを大きく変えようとしている若手社員の本音~_前編

ファーストキャリアで製造業を選択する4名の挑戦

3Kや古いイメージで語られがちな製造業。さらに地方の町工場ともなれば就職活動をする学生たちの視野にはなかなか入ってこないものです。しかし、製造業界として良きものは残しつつ、新しいものを取り入れて大きく変わろうとしています。その大きな流れの真っ只中で仕事をする経験は、何にも代えがたい大きな財産となるはずです。

セイワホールディングスは事業承継やその経営手法をメディアに取り上げていただくことも多く、その結果会社の姿勢やビジョンに共感し、新卒で入社を希望してくれる学生も多くいます。実際に入社した後は、研修を経たのち、それぞれの希望や適正を最大限に考慮した上で、グループ各社の経営管理や本社スタッフのポジションに配属され、大きな活躍が期待されています。

この度、新卒で当社の門戸を叩いた4人の若手社員にインタビューを行いました。入社前のそれぞれのキャリアに対する展望や野心、入社後の成功や葛藤について、率直に語っていただきました。

インタビュー後編はこちら

職人の想いや技術を受け継ぎ、より確かな形で次世代へ/東栄コーティングOさん

創業60年の経験と実績から厳しい品質要求にも応えるめっき加工を提供する東栄コーティング。同社は2019年に、はじめてセイワグループに加わった会社です。現在、事業基盤を盤石にし、大きく成長曲線を描いていくために様々な取り組みを行っていますが、その舵取りを行っているのがOさんです。

社会人2年目ながら経営管理の大役を担っているOさんですが、入社前に思い描いていたイメージとの相違は無く、成長を感じながら日々業務に励んでいるようです。

就職活動の時はどのように企業を探していたのですか?

大学は農学系の学部で、大学院では遺伝子の研究をしていました。研究自体は基礎研究でとても大切なものではありましたが、その研究成果が世の中に現れてくるのが何十年先という息の長いというところに少し違和感も感じており、もっと世の中にダイレクトに働きかける仕事をしたいと思って就職活動を人より少し早く始めました。最初は業界や業種にあまり拘らず探していた時、エージェントから紹介されたのがセイワホールディングス。会社の説明を聞いた時、事業承継をして拡大していることにも勢いを感じましたが、何より大切な技術や経験を次世代により良い形で残そうとしている点に共感しました。

会社の価値観に共感し、入社を決めたのですね。

大学ではラクロス部に所属し大学日本一を目指したり、大学院進学後はコーチとして後輩の育成にも関わっていました。ラクロス部の活動の中では、現役の学生だけでなく、多くのOBの方々のご支援やご指導があり、部の歴史や伝統が引き継がれていることを常に感じていました。その経験から、大切なものはしっかりと次世代に受け渡していかなければならないという想いを持っていたので、セイワホールディングスの姿勢にとても感銘を受けたことを覚えています。早速採用説明会に参加したのですが、そこでお話を聞いた時にはもう入社を決意していて、説明会終了後「大学院を中退して1年早く入社しても良いですか」と相談したほどです。

農学から製造業、大学院中退と大きな決断だったのではないでしょうか?

就職活動を開始した時点では、製造業については正直あまり詳しいことを知りませんでした。セイワホールディングスを知ったのが製造業との最初の接点と言えるかもしれません。しかし、色々と話を聞いたり調べたりするうちに、日本の製造業は世界に誇れる産業である一方、後継者に悩んでいる会社や職人が多くいるなど、課題があることも知り、自分自身がその中に飛び込んで、課題を解決していきたいと思いました。また、中退について大学の教授や友人に話した時も、「らしい決断だね」と皆が背中を押してくれました。人とは少し違った決断かもしれませんが、自分の中では確信や期待を持って決断できました。

実際に入社されてからいかがでしょうか。イメージギャップなどありましたか?

元々経営管理のポジションを希望していたことから、仕事内容について大きなギャップはありません。ただし、中に入ってから見えてくることも多いので、そこは日々勉強しながら進めています。東栄コーティングにはセイワグループに加わる以前から積み上げてきた文化やナレッジの蓄積があります。一見別の方法が良いのではないかと思っても、現場の方に聞くと確かにそのやり方の方が良いと納得することも多いです。また、特に職人の方の感覚はどこまでいってもマニュアル化が難しい部分があります。とはいえ、効率化の余地はまだまだ大きいと思いますし、属人的な知見に頼り切っている部分は改善する必要があります。レガシーとして残していかないといけないところと、時代に合わせて変えていかないといけないところを上司にも相談し、悩みながら、最適解を見つけているところです。

Oさんは東栄だけでなく、グループ全体のお仕事もしていると聞いていますがどのようなものがありますか?

グループ全体のIT基盤整備も担当していますので、セールスフォースを導入・カスタマイズして経営管理に関わるデータを取得する体制を整えたり、さまざまな経営指標をTableauで可視化して重要な会議の際にすぐに提供できるようにしています。まずは必要な時にすぐに意思決定に資するデータを提供できる仕組み作りが大切だと思っています。この辺りは理系出身の知識であったり考え方が役立っていると感じています。東栄コーティングの中でも勤怠や在庫管理、業務フローのデジタル化などを徐々に進めていこうと検討しています。

レガシー部分からデジタルの先端領域まで、大きく成長できそうな環境ですね。

成長したいという方にはうってつけの環境だと思います。また、ハードスキルはもちろんですが、ソフトスキルも大きく磨かれると思います。事業承継で拡大しているグループということもあり、少し特異な成長環境にあります。さまざまな企業、さまざまな人が一つ屋根の下にいますので、もちろん物事を見る位置が異なれば見方が異なります。その中で利害調整をしながら最適解を見つけ、裁量を持ちながら仕事を進めていく。人間力の部分でも早くから成長できる会社だと感じています。

前例のないことへの挑戦を伝統ある製造業のフィールドで実現したい/セイワホールディングス Yさん

学生時代に学んだ政治経済や、持ち前の学習意欲の高さから入社後に新たに学んだ簿記の知識を活かしてセイワホールディングスの経理本部やグループ企業の経理で活躍するYさん。「前例のないことに挑戦したい」と考えて挑んだ就職活動を経て入社を決めたのは、当初は予想していなかった製造業の会社でした。

理論と実践のギャップや物価高などの経済情勢の変化に苦しみながらも、着実に成果を出しています。

学生時代は法学部に所属しながらも、ご自身で経済学を学んだり、海外インターンをしたり、様々なことに取り組んでいたのですね。

世の中の仕組みを知りたいと思い政治学を学んでいましたが、人の行動を理論で表現する経済学にも関心があり、自分で勉強していました。また、海外に対する憧れもあり、ホームステイをしたり、インターンをしたり、海外経験も積んでいました。インターンでは日本企業の現地法人で様々な部署を経験させていただいたのですが、社員の方々が仕事中に見せる、ピリッとした表情に仕事への拘りであったり誇りを感じ取ったのを覚えています。

就職活動ではどのような軸をもって企業を探していたのでしょうか?

業界や業種は絞らず探していましたが、自分自身が仕事をしていく上で、前例のないことに挑戦できるかどうかという観点を大切にしていました。最初にセイワホールディングスを知った時、製造業に3Kのイメージを持っていたこともあり、きっと大変な職場なんだろうなという印象を持ちました。

そのような印象の製造業に、入社を決めたきっかけは何だったのでしょうか?

入社前にふとアルバイトのことを思い出しました。学生時代はおもちゃの販売店でアルバイトをしていたのですが、仕事も大変で、社員の方がどんどん辞めていく様子を見ていました。仕事が大変なことに加え、やりがいを見つけられていない様子も気になりました。おもちゃ販売店での経験を思い出して製造業も大変なんだろうなと思っていたところ、「世界一働きやすい環境の創造」「職人で1,000万円取れる会社を目指す」という説明を聞き、「ここは私が挑戦できるフィールドなのではないか」と思いました。セイワグループの労働環境を充実させ、社員の方がいきいきと仕事をできるようにすれば、私のように製造業を構えて見てしまっている人の考え方も変えていける。これこそ前例のない挑戦ではないかと感じ、入社を決意しました。

入社されてからはどのような業務に取り組んでいますか?

セイワホールディングスでは経理を中心に、会社の管理面の整備にも携わっています。また、グループ5社の経理および財務諸表作成も行っています。まだ入社2年目であり、一つ仕事を覚えたらまた新しい仕事が出てきてという具合で、完全に独り立ちできているわけではありませんが、改善できる部分も提案しながら積極的に取り組んでいます。業務改善の事例としては、原価計算の仕組み作りを担当しました。これまでは過去の実績や経験から原価を出していた部分があったのですが、しっかりと原価を出して利益の算定や受発注金額の設計に活かせるよう制度化しました。簿記の知識も役立ったのですが、実践は必ずしも理論通りにはいかず、苦労しました。色々と調べたり、試行錯誤しながらなんとか形にすることができました。その頃ちょうど原材料費の高騰があり、鋼材価格も大きく値上がりしました。そのため、お客様に遡及請求を行うことになったのですが、しっかりと原価計算できるようになっており、なぜ遡及請求が必要なのか納得していただける説明に繋がりました。

どのような点に仕事のやりがいを感じていますか。

受発注やお金を見ているため、適切な業務量を算出できるようにして稼働量をコントロールする仕組みの構築や、利益率を向上させて従業員の給与に還元できるようにするなど、会社を経済面から改善していくことができるのが魅力的だと思っています。また、製造業の成長戦略を実現するという観点においても、経理の取り得る選択肢は幅広くやりがいを感じます。具体的には、グループの成長を支援するために、受注量増・コスト低減、新しい領域に進出するなど多様な手段の検討が可能です。経理観点で事業アイデアの提案や経営者の意思決定に繋がる情報を揃えられるように今後も成長していきたいと考えています。

異なる立場から現場の生産性向上に寄与

前編としてファーストキャリアとして、セイワホールディングスを選んだ2名にインタビューを行いました。

製造業の現場での経営管理をしているOさんと、ホールディングスおよび各社の経理を担当しているYさん。立場は違えど、セイワホールディングスの掲げる事業承継による町工場の支援や魅力を感じて入社を決め、試行錯誤しながらそれぞれのアプローチで「現場の生産性向上」に取り組んでいる点が印象的でした。

次回は後編として、関東エリアで営業と経営管理にあたっている2名のインタビューをお届けいたします。

採用情報

セイワホールディングスでは今回インタビューをした新卒社員のように、大きな裁量と責任を持ちながら、社会課題である「町工場の事業承継の解消」に挑みたい仲間を募集しています。

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